「趣味のアトリエ兼別荘」訪問体験談

ある時、年配の親戚から「別荘を買ったから、遊びにおいで。ただし誰にも秘密で(笑)」と誘われ、驚きつつ訪ねて行ったことがあります。

 

 

若年だった私は、「別荘」という言葉のセレブな響きから、豪華な住宅を予想していったのですが、見つけたそれはあっけないほどに質素な、木造平屋の小さな小さな家でした。

 

 

時折浸水する川の近くなのでめっぽう値段が安く手に入ったということですが、家の中も外観同様、生活に最低限必要なものしか置いていないような質素ぶりでした。

 

 

「ここだと川の音がするだけで、静かに趣味の絵が描けるからねえ。」とその親族は満足げに自分の作品を見せてくれました。定年生活に入ってから絵画をはじめ、凝り出したので家族が多い自宅では何かと不便だと言うのです。

 

 

慎ましくも「満足感」があふれるこの人のアトリエ兼別荘は、まさに小さな秘密基地と言った感じでした。この時点で、私の抱いていた別荘=リッチというイメージは消え、代わりに「自分だけの特別な空間」という感覚が定着したように思えます。こんな風に別荘を利用するやり方も、大いにありだと思うのですがどうでしょうか。